楽天カードと債務整理-任意整理、個人再生、自己破産で問題を解決する方法

今回は楽天カードの返済が苦しくなったときの解決方法と注意点について解説します。

楽天カードは、名前のとおり「楽天グループ」のクレジットカード会社です。クレジットカード会社としては、新しい会社ですが、すでに大手規模の会員数を誇っています。

各種ポイントサービスのほか、楽天エディ(電子マネー)サービスもあり、便利なカードです。

楽天カードの保有者には、ネットショッピングを頻繁にしている人も多いと思います。

クリックひとつで、時間を選ばずにほしいものが手に入るのは非常に便利です。

しかし、気軽に買い物ができる故に、「買いすぎ」や「買い物依存」の危険もあります。

特に、クレジットカードのリボ払いを多用すると、利用額が膨らみやすいので注意が必要です。

クレジットカードの使い方を正しく知らないまま、「何でもリボ払い」で決済すると、本来は支払う必要のなかった手数料を負担していることもあります。

また、カードの多用がきっかけで、「借金癖」がついてしまうことも非常に危険です。

楽天カードの返済が苦しいと感じたときには、はやめに債務整理で解決することをおすすめします。

なお、楽天カードの支払いを延滞すると、パルティール債権回収という会社から支払いを督促されることがあります。

パルティール債権回収は、楽天カードから委託を受けているサービサー(債権回収会社)です。

サービサーから支払いを請求されたときには、延滞が長期間に及んでいることも少なくありません。

さらに延滞が続けば、訴訟提起や給料差押えの可能性もあります。

パルティール債権回収から取り立てられているときには、決して無視せず、すぐに弁護士・司法書士に相談しましょう。

また、大切なことなので最初に結論からお伝えします。

『1年以上、借金の返済総額が減っていないor増えている。』

『このまま借金を完済するのは厳しいのは分かっているけど、利息だけ毎月支払うような状態が1年以上続いている。』

このような状態になっている方は、既に黄色信号が点滅している状態です。

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それでは解説をしていきます。

楽天カードを債務整理する方法

近年では、ネットでさまざまなものを購入することができます。

ネットショッピングにはクレジットカードが欠かせません。

楽天カードを持っている人には、「楽天」でのネットショッピングをよく利用する人も多いでしょう。

また、楽天カードに付与されるポイントをためるために、公共料金の支払いなどもクレジットカードで行っている人もいると思います。

しかし、クレジットカードは、使いすぎのリスクがあります。

特に「リボ払い」を多用すると、知らない間に利用残高が膨れあがり、返済しても全く減らない状況に陥ってしまうことがあります。

「リボ払い」は、利用額にかかわらず返済額を一定にする返済方法なので、カードを使いすぎればすぐに利用額が増える仕組みだからです。

また、リボ払いには1回払いであっても手数料が発生するため、支払い負担も通常の1回払いよりも重くなります。

一見便利に感じるリボ払いですが、利用の仕方を間違えれば、借金苦の原因となることもあります。

クレジットカードの利用は常に細心の注意をはらって、「利用額が減らない」と感じたときには、できるだけ早く専門家に相談しましょう。

楽天カードを債務整理する方法

楽天カードの利用残額の返済が苦しくなったときには、「任意整理」、「個人再生」、「自己破産」の3つの方法で解決することができます。

楽天カードの利用残高だけが問題であれば、「任意整理」で解決できる場合がほとんどといえます。

楽天カードを任意整理すれば、リボ払い・分割払いの手数料が免除されます。

また、楽天カードは、5年(60回)の分割払いにも応じてくれるので、毎月の返済額もかなり軽くすることも可能でしょう。

任意整理で解決できれば、他の手続きよりも安い費用で、誰にも知られることなく、楽天カードの利用残額を解決することができます。

しかし、「楽天カードの返済のためにさらに借金する」、「楽天カードのキャッシングの限度額を使い切ったので他社から借金する」ことを繰り返せば、自己破産を選択せざる得ない場合もあります。

債務整理で生じるコストやデメリットをできるだけ小さくするには、問題が深刻化する前に債務整理に着手することが大切です。

楽天カードに過払い金請求できるのか?

返せなくなった借金を解決する方法には、上記の3つの方法以外にも「過払い金請求」があります。

テレビCMや新聞/雑誌の広告などでも「過払い金」という言葉を耳にしたことがある人も少なくないでしょう。

しかし、楽天カードには、過払い金は発生していません。

楽天カードは、いくつかの信販会社を買収・分割を繰り返し設立されたクレジットカード会社です。

現在の楽天カード株式会社となった2011年以降は、利息制限法を超える利率での貸付(キャッシングサービス)を一切行っていません。

また、クレジットカードのショッピング利用分には、手数料率にかかわらず過払い金は発生しません(利息ではないからです)。

ところで、楽天カードと似た名称のクレジットカードに「楽天KCカード」があります。

楽天KCカードは、KCカード(国内信販)が楽天に買収されたことによって作られたクレジットカードです。

楽天KCカードは、過去に違法金利での貸付を行っていたので、2008年以前にキャッシング利用がある人であれば、過払い金がある可能性があります。

しかし、現在は、KCカードは、Jトラストに売却され、さらに現在では、ワイジェイカードというソフトバンク系のカード会社に買収されています。

したがって、楽天KCカードの債務整理(過払い金)は、ワイジェイカードを相手に行う必要があります。


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楽天カードを債務整理するときの注意点

楽天カードを債務整理すると、楽天カードは解約となります。

また、楽天カード(債務整理した相手の金融機関)によって、信用情報に「事故情報」が登録されます。

よく「ブラックリスト入り」するといわれるのは、信用情報に事故情報が登録されることをいいます。

楽天カードは、CICとJICCという信用情報機関に加盟しているので、事故情報の登録期間は、債務整理から5年になります。

貯まっている楽天ポイントはどうしたらよいか?

楽天カードをもっている人には、「ポイントをためる」ことを目的にカードを保有した人も少なくないと思います。

楽天カードを債務整理すれば、カードの解約に伴って、楽天カードに付与されているポイントも失効(消滅)してしまいます。

せっかくためたポイントをムダにしないためには、楽天スーパーポイント(クレジットカードに付帯されないポイントサービス)に移行する方法があります。

ポイント移行の詳細については、下記リンク先を参考にしてください。

楽天スーパーポイントへの交換方法(楽天PointClub)

ポイントの移行が面倒という人は、債務整理に着手する前に、溜まっているポイントをすべて特典と交換してしまうのもよいでしょう。

なお、債務整理に伴うカード解約は、債務整理終了の時点ではなく、楽天カードが弁護士・司法書士からの受任通知を受け取った時点です。

仕事の早い事務所では、受任した当日に受任通知を送付します。

ポイントをムダにしたくないという人は、できるだけ早く対処しておくようにしましょう。

楽天銀行と取引がある人は注意が必要

楽天カードを債務整理すると、グループ会社である楽天銀行との取引にも影響が生じることがあります。

楽天カードは、楽天銀行の各種ローンの保証会社となっているので、楽天カードのブラック情報は楽天銀行の信用取引にも影響を与えると考えられるからです。

そのため、楽天カードを債務整理した後は、楽天銀行でローンを組むことは難しいと考えておいた方がよいでしょう。

また、楽天銀行のカードローンを利用している人が、楽天カードを債務整理すると、楽天銀行のローンも強制解約となり残額を一括弁済する必要があります。

さらに、保有している楽天銀行の口座も凍結されてしまいます。

楽天銀行がカードローンの残額と楽天銀行の口座にある預金とを相殺する手続きをとるからです(楽天銀行からの借金がなければ口座は凍結されません)。

この場合の口座凍結は、保証会社の代位弁済が終了するまで続きます。

楽天銀行カードローンの保証会社は多くの場合には楽天カードなので、楽天カード、楽天銀行の両者の借金を同時に債務整理することになります。

ただし、カードローンの審査状況によってはセディナが保証会社の場合があり、その際には、楽天銀行分はセディナを相手に手続きを進めることになります。

楽天カード以外のクレジットカードはどうなる?

債務整理をするときには、弁護士・司法書士からもっているすべてのクレジットカードを処分することをすすめられることが一般的です。

クレジットカードが手元にあると、家計の建て直しの障害となることが少なくないからです。

任意整理の対象にしなかったカードや、自己破産・個人再生のときに利用残高が全くないカードは、債務整理をしたからといって直ちに解約されるわけではありません。

したがって、解約・処分せずに残ったクレジットカードは、当面の間は通常通り利用することができます。

しかし、クレジットカード会社は、契約期間の途中でも顧客の信用情報を照会することがあります。

これを「途上与信」とよんでいます。途上与信されると、楽天カードを債務整理したことが他のカード会社にも必ず知られます。

その際に、カード会社の判断によっては、カードが途中解約される可能性があることは、常に頭に入れておくべきでしょう。

ちなみに、楽天カードは、途上与信を頻繁に行うクレジットカード会社としてよく知られています。

また、カード更新の際にも信用情報が照会されるので、過去の債務整理が原因でカードが更新できないという場合もあります(それまでの取引実績が良好であれば問題なく更新できる場合もあります)。

債務整理をするときには、利用残高の有無にかかわらずすべてのクレジットカードを処分することが一般的です。

借金を解決し生活を建て直すためには、クレジットカードは手元にない方が良いからです。

自己破産する場合の注意点

楽天カードの利用額だけが問題であれば、自己破産しなければならないケースはあまりないといえます。

楽天カードの利用限度が数百万円にもなることは、利用限度額との関係で実際にはあまりないからです。

しかし、楽天カードの使いすぎが原因で、他社からも借金するようになれば、任意整理や個人再生では解決できずに自己破産しか解決方法が残らないことも考えられます。

特に、楽天カードの利用額が返せないという人は、ネットショッピングなどの浪費が原因の借金が多い場合もあるので注意が必要です。

浪費が原因の自己破産は手続き的な不利益が生じるからです。

破産法は、浪費が原因で多額の借金を抱えたことを「免責不許可事由」と定めています。

免責不許可となれば、自己破産しても借金が免除されないので、自己破産する意味がなくなってしまいます。

しかし、免責不許可事由に該当するというだけで、絶対に免責されないというわけではありません。

破産法は、免責不許可事由に該当する場合でも、裁判所の裁量で免責を与えることを認めているからです。

これを「裁量免責」とよんでいます。

裁量免責を得るためには、破産管財人による調査を経なければなりません。

そのため、破産管財人の報酬である予納金(20万円以上)を負担しなければならず、自己破産にかかる費用がかなり高額になってしまいます。

予納金を納められないときには、自己破産することもできません。

なお、東京地方裁判所では予納金の分納が認められていますが、予納金の分納を認めていない裁判所も多いので注意が必要です。

なお、浪費と破産免責との関係については、下記の記事でも詳しく解説しているので、参考にしてみてください。

弁護士・司法書士費用は分割払いが可能

債務整理をしたくても弁護士・司法書士費用が支払えないと思っている人もいるかもしれません。

弁護士・司法書士費用は高いと感じている人が多いかも知れませんが、実際には、借金の利息よりも安い金額で債務整理が可能です。

特に、任意整理であれば、債権者の数に応じて費用が決まるため、楽天カードだけの任意整理であれば数万円で依頼することができます。

また、報酬の分割払いにもほとんどの事務所が対応してくれます。

さらに、債務整理を依頼すれば、借金の支払いが一時的にストップとなります。

そのため、一般の人が想像しているよりも弁護士・司法書士報酬は工面しやすいのです。

なお、手取り月収が少ない人であれば、法テラス(民事法律扶助)で債務整理にかかる費用を立て替えてくれる場合があります。

法テラスに立て替えてもらった費用は、毎月5,000円もしくは1万円ずつの分割で返済します。

法テラスの利用についても弁護士・司法書士に相談することが可能です。

まとめ

クレジットカードは、利用額の管理・把握がとても大切です。

特にリボ払いは、知らないうちに多額の残高となりやすいので注意が必要です。

また、毎月の返済額が抑えられることが特徴のリボ払いでは、利用残高が増えるほど、利用残高が減りにくくなる悪循環も生じます。

「リボ払いの繰り上げ返済ができない」ときには、クレジットカードを完済できない可能性が高いといえます。

カード返済のために他の金融機関から借金してしまえば、状況はさらに深刻化します。

楽天カードの返済が苦しいと感じたときには、延滞やさらに借金を重ねる前に、できるだけ早く、弁護士・司法書士に相談しましょう。

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借金問題は相談がしにくいため、自分1人だけで抱え込んでしまう方は非常に多いです。
でしが、借金問題は後回しにすればするだけ事態は悪化するだけで良い事は一つもありません。

借金問題は、専門家に相談することで思っているよりも簡単に問題を解決し新しい生活を送ることができます。
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取り返しのつかなくなる前に、1日も早く相談を行い借金に苦しまない新しい生活をスタートしましょう。


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